🌡暑い日は、ベランダ菜園を積極的にお休みしましょう

【自由研究にも】キクラゲの菌床栽培|夏が旬、お部屋できのこ狩り

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キクラゲ

🍄‍🟫夏に収穫できるきのこ、ありました!

・今年の夏は暑くて、野菜が育たない。
・水やりだけで、もう力尽きてしまう…
・もう少し楽に、夏に育つものはないかな?

こんなふうに思っていませんか。

私も今年の猛暑はこたえて、ベランダの作業を減らしました。夏野菜の季節でも、育てる側が無理をしてしまっては長く続けられません。

そんなときに見つけたのが「キクラゲの菌床栽培」でした。

きのこというと秋のイメージがありますが、キクラゲの旬は夏です。一年中お店に並んでいるのは施設で栽培されたもので、生のキクラゲが多く出回るのは夏。暖かく湿った環境を好むため、日本の蒸し暑い夏に育てやすいきのこです。

ベランダで10年以上野菜を育てるなかで、冬にはシイタケの菌床栽培も楽しんでいます。
今回のキクラゲは、同じ菌床栽培でも育て方が少し違いました。

この記事では、お部屋できのこ狩りができるキクラゲ菌床の始め方と収穫のしかた、水やりと置き場所、うまく育たないときの見直し方自由研究へのまとめ方までを紹介します。

暑い夏は、栽培の楽しみをベランダから室内へ移してみましょう。

ぷちこ

今年の夏は、「キクラゲの菌床栽培」始めました。

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目次

キクラゲとはどんなきのこ?

キクラゲは、野生では広葉樹の枯れ木や切り株に生えるきのこです。名前のとおり、木に生えたクラゲのようにも見えます。家庭では、おがくずを固めた「菌床」で育てます。

青果コーナーに並んでいますが、生物の分類では植物ではなく、菌類の仲間です。

キクラゲ栽培の基本データ

項目内容
分類菌界(きのこ) キクラゲ科キクラゲ属
※今回の菌床はアラゲキクラゲ
栽培方法菌床栽培
栽培に向く季節暖かい時期
管理温度の目安15〜33℃
置き場所直射日光と風が当たらず、温度と湿度を保てる室内
水やり1日2〜3回を目安に、切り込み部分へたっぷり
菌床の袋外さず、袋の上から切り込みを入れる
付属の栽培袋湿度を保つために上からかぶせ、水やりのたびに外して換気する
栽培開始から収穫まで約20〜35日
原基が出てから収穫まで約12〜20日
繰り返し収穫収穫後も管理を続けると、再び発生することがある
栽培ポイント水やりは最後まで続ける/栽培袋の空気をこまめに入れ替える

表の「原基(げんき)」とは、これからキクラゲになる小さなふくらみのことです。切り込みを入れた部分から出てきます。

表の数字は目安です。
温度や日数は菌床や部屋の環境で変わるので、菌床の様子を見ながら育てましょう。

夏に室内でキクラゲを育てるメリット

夏に室内で育てるとよい理由は、大きく4つあります。

夏に室内でキクラゲを育てるメリット
  1. 夏の室温がちょうどいい
  2. 暑いベランダに出なくても育てられる
  3. 室内なので毎日目が届き、自由研究にも使える
  4. 菌床セットなら、土もプランターもいらない

①夏の室温がちょうどいい

冬に育てたシイタケは、涼しい環境を好むきのこでした。キクラゲはそれより暖かい環境で育つため、家庭では冬よりも夏の方が、適した温度になりやすいです。

ただし、真夏の閉め切った部屋や窓辺は、想像以上に高温になることがあります。直射日光やエアコンの風が当たらず、温度を確認しやすい場所を選びます。

②暑いベランダに出なくても育てられる

なにより、暑いベランダに出ないで栽培できます。水やりも収穫も、涼しい室内で済みます。

屋外に鉢が増えると、水切れの確認や追肥、虫の点検も増えます。キクラゲの菌床は日当たりを気にしなくてよいので、目が届きやすいところに置けます。

↪︎ 猛暑の時期のベランダ仕事については、キュウリの育て方「真夏の管理テクニック」で紹介しています。

③室内なので毎日目が届き、自由研究にも使える

部屋に置くので、水やりのついでに毎日見られます。変化はゆっくりですが、切り込みが白くなる、小さなふくらみが出る、キクラゲらしい形になる、と段階がはっきり分かれています。写真や絵に残しやすく、夏休みの自由研究にも向いています。

↪︎ 観察できることやまとめ方は、自由研究の章で紹介しています。

④菌床セットなら、土もプランターもいらない

菌床・栽培袋・説明書が、ひとそろいになっています。野菜のプランター栽培とちがって、土も肥料もプランターもいりません。

始める前に知っておきたいこと

収穫まで20〜35日かかる

切り込みを入れてから収穫まで、20〜35日ほどが目安です。同じ菌床栽培でも、シイタケより時間がかかります。

夏は温度が上がりすぎることがある

管理温度は15〜33℃です。閉め切った部屋や窓辺は、思っているより上がります。置き場所を決める前に、温度を確かめます。

水やりが1日2〜3回

キクラゲは切り込みから出てきます。乾かさないよう、栽培を終えるまで水やりを続けます。

旅行や帰省の予定があるときは、始める時期をずらすと安心です。

↪︎ 思うように育たないときの見直し方は、よくある質問で説明しています。

キクラゲ栽培に用意するもの

キクラゲ栽培に用意するもの7点と、あると便利な小物4点の図解

キクラゲの菌床には、2種類の袋が関わります。

一つは、菌床にぴったり付いている袋です。この袋は外さず、上から切り込みを入れます。

もう一つは、上からかぶせる付属の栽培袋です。湿度を保つために使い、空気を入れ替えるときに外します。

今回用意した道具

次のものを用意します。

キクラゲ栽培に用意するもの
  • キクラゲの菌床
  • 粘着力の強いテープ
  • カッター
  • 霧吹きやシャワー
  • 受け皿(水を張って使います)
  • 下に敷くトレー
  • 付属の栽培袋(菌床のセットに入っています)
キクラゲ栽培に用意した道具一式

霧吹きは、百円ショップのペットボトル用ノズルを使っています。シャワーで水をやる方法もあります。

受け皿は、鉢の下に敷く園芸用の皿を使います。水を張るので、直径17cm以上あると置きやすいです。その下に敷くトレーは、濡れてもよいものなら何でもかまいません。私はシイタケ栽培で使ったケースの、下の受け部分にしました。

↪︎ 涼しい季節の菌床栽培は、しいたけ菌床栽培の記事で紹介しています。

菌床は、私が買ったお店では6月から9月ごろの期間限定で扱われていました。時期を過ぎると手に入りにくくなるので、早めに探しておくと安心です。

菌床だけだと送料がかかることもあります。私は送料無料の商品を一緒に買って、少しお得に購入しました。

↪︎ 今回使用したのは、きくらげ栽培キット「もりのきくらげ農園」(栽培袋・説明書つき/夏季限定)です。

↪︎ 一緒に買ったのは、森のごちそうパスタソース お試しセット(1人前×2種類・送料無料)です。

あると便利な小物

なくても育てられますが、記録を残すなら次の4つがあると便利です。日ごとの変化や、1回目と2回目のちがいを数字で残せるので、自由研究にも向いています。

あると便利な小物
  • 温湿度計
  • キッチンスケール
  • 定規や巻き尺など
  • 虫眼鏡
栽培記録にあると便利な温湿度計とキッチンスケール

温湿度計は、ふだんは菌床のそばの部屋側に置きます。栽培袋の中へ入れっぱなしにすると、水滴が付いてしまうためです。
袋の中の湿度が知りたいときは、短い時間だけ入れて測ります。
湿度が低い日は切り込みも乾きやすいので、水やりを増やす目安になります。100円ショップでも手に入ります。

キッチンスケールは、収穫量を比べるときに使います。
定規や巻き尺は、原基やキクラゲの大きさを写真に残すときに一緒に写します。
虫眼鏡があると、小さな原基がキクラゲの形に変わっていく様子まで見えます。

キッチンスケールは、収穫量を量るだけなら1g単位のもので足ります。

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私が使っているのは0.1g単位で3kgまで量れるもの。パン作りにも役立っています

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写真でわかる|キクラゲの育て方と収穫

キクラゲ栽培で気をつけるのは、次の2つです。

  • 水やりは最後まで続ける
  • 栽培袋を定期的に外して空気を入れ替える
STEP

届いた菌床の状態を確認する

商品が届いたら、まず中身を広げて確認します。箱に入れたままにしておくと、箱の中でキクラゲが出てしまうことがあります。箱の中は空気が入れ替わらないため、出てきても形が開きません。長く置かずにすぐ栽培を始めます。

  • 袋に破れや穴がないか確認する
  • 輸送中に菌床が大きく崩れていないか確認する
  • 袋の上にある白いフィルターの位置を確認する
届いたキクラゲ菌床のセット一式
栽培を始める前のキクラゲ菌床
ぷちこ

【自由研究のポイント】
はじめる前の菌床を写真にとるか、絵にかいておきましょう。
日づけ・へやの温度・菌床の大きさも書いておくと、あとでくらべやすくなります。

STEP

袋の空気を抜き、上部を折り込んで留める

袋の上にある白いフィルターから、中に残っている空気をしっかり押し出します。菌床側へ押し込まないよう、上へ押し出すのがコツです。

菌床の袋から空気を抜いているところ
この時点ではまだ折り込んでいません

空気が抜けたら、フィルターが内側になるように袋の上部を折り込み、粘着力の強いテープで留めます。フィルターへ直接テープを貼るのではなく、折り込んだ袋の上部を留める形です。

  • 菌床側へ空気を押し込まない
  • 菌床を強く押しつぶさない
  • テープを貼る部分の水気を拭き取る
  • 水やりのあと、テープが浮いていないか確認する

フィルターを内側にするのは、そこから水が入って菌床の上部が傷むのを防ぐためです。水やりのたびにテープが濡れるので、粘着力が弱いと浮いてきます。

最初に使った透明テープは、写真で位置が分かりにくいうえ、水に濡れると端が浮いてきました。そこで布ガムテープに貼り直しています。それでも水やりを続けるうちに少しずつ剥がれてくるので、貼りっぱなしにせず、浮いたら押さえ直すことにしました。

袋の上部を折り込み、ガムテープで留めた菌床
STEP

袋の上から縦に切り込みを入れる

菌床の側面に上下2cmを残して縦の切り込みを入れる位置の図解

キクラゲの菌床は、シイタケのように袋を全部外しません。袋を付けたまま、菌床を1周するように縦の切り込みを入れます。キクラゲは、切り込みを入れた部分から出てきます。

  • 菌床を横にして、回しながら切ると安定する
  • ぐるっと1周するように、均等な間隔で4〜5本入れる
  • 菌床へ5mmほど入る深さにする
  • 上と下は2cmほど切らずに残す
  • カッターを動かす方向に手を置かない
カッターで菌床に縦の切り込みを入れているところ

切り込みが多いほどキクラゲの出る場所は増えますが、増やしすぎると袋と菌床が剥がれて、かえって育ちにくくなります。

お子さまと一緒に育てる場合、カッターを使う作業と、収穫後の加熱調理は大人が行ってください。

縦に切り込みを入れたキクラゲの菌床
STEP

受け皿に水を張り、栽培袋を被せる

受け皿に水を張り、その上に菌床をのせます。そこへ付属の栽培袋を上から被せて、栽培開始です。置き場所は、目が届いて水やりしやすいところが続けやすいです。

お風呂場のように湿度の高い場所で育てる方法もあります。部屋ではそこまでの湿度がないため、栽培袋をかぶせて湿度を保ちます。湿度の高い場所なら栽培袋は要りませんが、部屋では最後まで使います。

お風呂場や屋外での育て方は、次のページで説明されています。

出典:森産業株式会社「家庭で簡単!キクラゲ菌床栽培の方法」

別売りの栽培容器を使う方法もあります。シイタケ栽培で使った透明ケースが手元にあれば、それを栽培袋のかわりに使えます。どちらの場合も、閉じたままにせず空気を入れ替えます。

  • 受け皿の水は、菌床の切り込みに触れない高さにする
  • 栽培袋は口を10cmほど折り返して被せると安定する
  • 霧吹きなどで切り込みへたっぷり水を与える
  • 水滴が落ちるので、濡れてもよい場所を選ぶ
  • 直射日光が当たらず、湿度を保てる場所に置く
  • エアコンや扇風機の風が直接当たる場所を避ける
  • 温湿度計があれば、置き場所の温度が15〜33℃に入っているか確かめる
  • 受け皿の水は、毎日取り替える(夏は傷みやすい)
受け皿に置いて栽培袋をかぶせたキクラゲの菌床
STEP

切り込みが白くなるまで乾かさない

切り込みが常にしっとり濡れている状態を保つのが、この時期のポイントです。栽培中はできるだけたくさん水をやります。栽培袋を被せておくと保温・保湿になり、白くなるのも原基が出るのも早まります。

  • 1日2〜3回を目安に切り込みへ水を与える
  • 水やりのときに栽培袋を外し、そのついでに空気を入れ替える
  • 入れ替えたら、また栽培袋を被せておく

環境が合えば、切り込みを入れてから3〜5日ほどで切り込みの周りが白く見えてきます。

切り込みの縁が白い菌糸で盛り上がってきたキクラゲの菌床
ぷちこ

【自由研究のポイント】
白くなったら、また写真か絵にのこしておきましょう。
はじめてから何日目だったかも、わすれずに書いておきます。

STEP

原基が見えたら、空気の入れ替えを増やす

切り込みが白くなったあと、5〜10日ほどで小さな原基が見えてきます。栽培を始めてからは、10日前後が目安です。

原基が出てからは、特に酸欠になりやすくなります。湿度の高い場所で育てている場合は、ここで栽培袋を外します。部屋では乾いてしまうので、袋はかけたまま、こまめに外して中の空気を入れ替えます。酸欠のまま育ったキクラゲは、あとから環境を変えても開きません。

  • 栽培袋を外して空気を入れ替える回数を増やす
  • 入れ替えたあとは、また栽培袋を被せる
  • ふたを閉めた容器へ入れっぱなしにしない
  • 水やりは引き続き切り込み部分を中心に行う(形が広がるころは、原基のころより乾きやすい)
切り込みに沿って小さな粒が並んだキクラゲの原基
丸で囲んだところが原基です。右はその部分を拡大したものです
ぷちこ

【自由研究のポイント】
はじめての原基(げんき)を見つけたら、じょうぎといっしょに写真をとりましょう。
せつめい書では「キクラゲの赤ちゃん」ともよばれています。
見つけた日と、何日目だったかも書いておきます。

STEP

大きく育ったものから収穫する

原基が広がってキクラゲらしい形になり、食べやすい大きさになったものから収穫します。シイタケのような分かりやすい収穫サインはありません。

  • 大きく育ったものから順に収穫する
  • 根元を持って、菌床との境目から取り外す
  • 菌床に根元を残さない
  • 残っていたら、清潔なスプーンなどで取り除く

根元が菌床に残ると傷みやすいため、収穫したあとに取り残しがないかも見ます。

ぷちこ

【自由研究のポイント】
はかりがあれば、とれたキクラゲの重さをはかりましょう。ないときは、いくつとれたかを数えます。
何日目だったかと、いちばん大きいものの大きさも書いておきます。

STEP

収穫後も同じ切り込みへ水を与える

収穫後も菌床を元の場所へ戻し、同じ切り込みへ水を与えます。環境が合えば、そこから次のキクラゲが出てくることがあります。

  • 新しい切り込みは増やさない
  • 乾燥と空気不足を避けて管理を続ける
  • 次の原基が出るか様子を見る
STEP

栽培を終了するタイミング

長く待っても新しい原基が出ないときや、菌床に明らかな傷みがあるときは、無理に続けません。

毎日の管理が負担になったときも、栽培を終える目安のひとつです。

とれたてでも必ず加熱して|下処理と保存

収穫したキクラゲは、プリプリとした食感が楽しみです。ただし、とれたてでも生では食べません。下処理から保存までを、収穫前に確認しておきましょう。

とれたてでも生では食べない

「生キクラゲ」の生は、乾燥させていないという意味です。炒める・煮る・ゆでるなどして、火を通してから使います。サラダや酢の物に使うときも、先にゆでて冷まします。

下処理は、菌床に付いていた根元や硬い部分を取り除き、重なった部分を開きながら流水で洗うだけです。

農林水産省も、生・乾燥どちらのキクラゲも加熱してから食べるよう案内しています。

生も乾燥も、加熱してから食べるようにしましょう。

出典:農林水産省「詳しく知って楽しく食べよう!おいしいきのこ図鑑」

すぐに食べない分は冷蔵か冷凍で

とれたてのキクラゲは日持ちしません。ひとつの切り込みからまとまって出てくることもあるため、収穫してから慌てないよう、保存の方法も先に知っておくと安心です。

数日で使い切るなら冷蔵です。洗って水気をしっかり拭き取り、ビニール袋で密封するかラップに包んで野菜室へ入れます。水に漬けたままにはしません。

使い切れない分は冷凍します。食べやすい大きさに切って30秒ほど下ゆでし、水気を拭き取ってから小分けにして冷凍用の保存袋へ入れます。

日数では判断しません。いつもと違う臭いやぬめりがあるときは食べないようにします。

キクラゲの調理例

  • 卵と炒める
  • 豚肉と中華風に炒める
  • ゆでてキュウリと酢の物にする
  • 中華スープの具にする
  • ラーメンや冷やし中華にのせる

キクラゲは味に強いくせがなく、コリコリとした食感を生かして幅広く使えます。

食物繊維やビタミンDが豊富。生はプリプリ、乾燥はコリコリとした食感が特徴で、乾燥したものは中華料理やとんこつラーメンによく使用されています。生も乾燥も、加熱してから食べるようにしましょう。

出典:農林水産省「詳しく知って楽しく食べよう!おいしいきのこ図鑑」

酢の物のように冷たい料理へ使うときも、先にゆでて冷ましてから和えます。

自由研究にも使えます

キクラゲは室内で育てられ、切り込みから少しずつ形が変わります。夏休みの自由研究に向いています。

むずかしい実験は要りません。ふだんどおり育てながら、大きく変わった日に写真や絵を残し、日付と気づいたことを書くだけで、ひとつの記録になります。

まずは「何日で出てくる?」から

いちばん取りかかりやすいのは、このテーマです。

キクラゲは、栽培を始めてから何日で出てくるのか

栽培を始めた日、原基(げんき)を見つけた日、キクラゲらしい形になった日、収穫した日。この4つを並べるだけで、成長の流れが見えます。

写真は毎日とらなくても大丈夫です。形や大きさが変わった日に、同じ場所・同じ向きからとると、ちがいがよく分かります。写真のかわりに絵をかいてもかまいません。

ぷちこ

写真がなくても、絵にかくだけで大丈夫です。

記録する4つの場面

記録する場面見るところ残すもの
栽培を始めた日菌床の色・形・大きさ日付、写真か絵、室温
原基を見つけた日どの切り込みから出たか何日目か、原基の大きさ
キクラゲらしくなった日形・色・広がり方写真か絵、幅、気づいたこと
収穫した日育った数・大きさ何日目か、重さか個数

毎回すべて書かなくても大丈夫です。日付・写真か絵・気づいたことの3つがあれば、観察記録になります。

定規を一緒に写すと、大きさの変化が伝わります。触った感じを書くときは、水やりや収穫のときにやさしく確かめます。

ほかのテーマにするなら

  • 原基が出てから、1日でどのくらい大きくなるか
  • 菌床の上と下では、どちらから先に原基が出るか
  • 1回目と2回目で、収穫までの日数や量は変わるか
  • 朝・昼・夜で、置き場所の温度と湿度はどう変わるか

水やりをわざと減らすなど、キクラゲを弱らせるかもしれない試し方はしません。菌床は1つしかないので、いつもどおり育てながら、自然に起きた変化を見ます。

まとめ方

基本のまとめ方
  • 日づけ
  • 絵か写真
  • 気づいたこと
くわしいまとめ方
  1. 研究のきっかけ
  2. 予想
  3. 育てた方法
  4. 結果
  5. 分かったこと・考えたこと
  6. 感想と、次に試したいこと

学校で決まった書き方が配られている場合は、そちらを優先してください。

自由研究の進め方に迷ったら、以下のサイトなども参考になります。

出典:(株) 朝日学研シンクエスト キッズネット「自由研究プロジェクト」

思うように育たなくても記録になる

原基がなかなか出なくても、自由研究が失敗になるわけではありません。

  • 何日目まで変化がなかったか
  • 温度はどのくらいだったか
  • 切り込みは乾いていなかったか
  • 置き場所や換気をどう見直したか
  • 見直したあとに変化があったか

起きたことと、考えたことをそのまま書けます。うまくいかなかった理由を考えるのも、研究の大事な部分です。

菌床が手に入らなかったり、時期を過ぎてしまったりすることもあります。そのときは、キクラゲやきのこそのものを調べてまとめるだけでも、りっぱな自由研究になります。

ぷちこ

どんなキノコがあるかな?
調べてみるのも面白いです。

どんなきのこがあるのか調べるなら、次の資料が分かりやすいです。

出典:農林水産省「詳しく知って楽しく食べよう!おいしいきのこ図鑑」

カッターを使うところ・料理をするところは、かならずおうちの人にお願いしましょう。
「かんさつ」と「記ろく」
は、あなたの担当です。

※保護者の皆様へ

  • 当サイトの画像や文章は、お子様の宿題や自由研究であれば資料としてご利用いただけます
  • カッターを使う作業と加熱調理は、大人が担当してください

↪︎ 利用の詳しい条件は、著作権・リンクについて「子供の自由研究や宿題に使いたいのですが?」(学習応援ルール)をご覧ください。

キクラゲ栽培のよくある質問|困ったときも

はじめる前の疑問も、育てている途中で気になったことも、ここにまとめました。

小学生の子どもひとりでも育てられますか?

カッターを使う作業と加熱調理は大人が担当し、水やりと観察を子どもが受け持つ形がおすすめです。

水やりは1日2〜3回、切り込みへかけるだけです。日づけと大きさを書いておけば、そのまま自由研究に使えます。

エアコンの部屋でも育てられますか?

15〜33℃の範囲で、風が直接当たらない場所なら育てられます。

エアコンを使う部屋は乾きやすいため、切り込みやキクラゲの様子を見ながら水やりを調整します。

切り込みが白くなりません。原基も出てきません

まずは、温度・水分・菌床の袋が沿っているかを見直します。切り込みを増やしたり、菌床の袋を剥がしたりしないようにします。

  • 切り込み部分が乾いていないか確認する
  • 風が直接当たっていないか確認する
  • 袋と菌床の間へ空気が入りすぎていないか確認する
  • 置き場所の温度が15〜33℃から大きく外れていないか見る

目安の日数を過ぎても変化がないときは、袋を剥がしたり切り込みを広げたりせず、
水やりを続けてもう少し待ちます。

キクラゲが硬く、ふちが縮れてきました

水分不足や、風による乾燥を疑います。

  • 切り込みとキクラゲへ水が届いているか確認する
  • 水やりの回数や1回の量を見直す
  • エアコンの風が直接当たらない場所へ移す

形が開かず、丸まっています

空気不足になっていないか確認します。

  • 栽培袋を外して空気を入れ替える回数を増やす
  • ふたを閉めた容器へ入れっぱなしにしていないか確認する
  • 周りに物を置きすぎず、空気が通るようにする

付属の説明書によると、空気が足りないまま育ったものは、あとから環境を変えても開きません。その場合は根元からすべて取り除き、置き場所と空気の入れ替えを見直して、次の発生を待ちます。

白いものが見えます。カビですか?

菌床の白い部分は、キクラゲを育てる菌糸かもしれません。白いというだけで削り取らず、色・臭い・虫の有無も一緒に見ます。

  • 白以外の色へ変化していないか確認する
  • いつもと違う臭いがないか見る
  • 受け皿へ古い水を残さない
  • 収穫後の根元や傷んだ部分を残さない

色や臭いが明らかにいつもと違うときや、食べてよいか迷うときは収穫せず、購入したお店へ相談します。

収穫したキクラゲは生で食べられますか?

いいえ。とれたてでも必ず加熱して食べます。

炒め物やスープだけでなく、サラダや酢の物へ使う場合も、先にゆでるなどして火を通します。

育てた菌床から、自分で増やせますか?

できません。きのこの種菌は種苗法で守られていて、許可なく増やすことはできません。

キクラゲと、菌床栽培に多く使われるアラゲキクラゲは、どちらも種苗法で保護対象に指定されている32種類のきのこに含まれます。育てて食べるのは自由ですが、種菌を増やして配ったり売ったりはできません。次に育てるときは、あらためて菌床を購入します。

保護対象32種類すべてのきのこ類が自家増殖に育成者権の効力が及ぶこととなっています。

出典:全国食用きのこ種菌協会「品種登録」

おわりに:夏に楽しむキクラゲ栽培!

キクラゲの菌床栽培は、屋外に出ることなく、夏に収穫の楽しみを味わえます。

キクラゲ栽培で押さえるポイント
  • 菌床の袋を外さず、袋の上から切り込みを入れる
  • 水やりを欠かさず、切り込みを乾かさない
  • 栽培袋を定期的に外して、空気を入れ替える

そして、とれたてでも必ず加熱してから食べます。

今年の夏は、梅雨明けから一気に暑くなり、私自身もまいってしまいました🥵涼しい時間を選んで荷物を動かそうとしたら、ぎっくり腰まで…泣きっ面に蜂です💦

猛暑のミニトマトとキュウリは早めに終わりにして、オクラと空心菜などに縮小。水やりの負担を半分にしました。

それでも、何か育てていたい気持ちは残ります。シイタケの菌床を買ったサイトを見ていて、キクラゲが目に入ったのはそんなときでした。

涼しい部屋で、日ごとに形が広がっていく姿をながめながら過ごす。お店ではなかなか手に入らないとれたては、火を通せばその日の一皿になります。

暑い夏は「キクラゲの菌床栽培」がおすすめです。ぜひお部屋できのこ狩りを楽しんでみましょう。

関連書籍
こちらの書籍でも、キクラゲの菌床栽培が紹介されています。

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参考文献(2026年7月参照)

種苗法(平成十年法律第八十三号)
https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000083

農林水産省「種苗法の改正について」
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/syubyouhou/index.html

農林水産省「品種登録データ検索」
https://www.hinshu2.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM110.aspx?MOSS=1

公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会「流通品種データベース」
https://hinshu-data.jataff.or.jp/varieties/search?clear=1

文部科学省「日本食品標準成分表 2020年版(八訂) 増補2023年」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html

文部科学省「食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/

農林水産省「詳しく知って楽しく食べよう!おいしいきのこ図鑑」2021年
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2110/spe1_02.html

林野庁「特用林産物の生産動向」
https://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/tokusan/

地方独立行政法人青森県産業技術センター林業研究所「「青森きくらげ(青AK1号)」栽培の手引き 第4版」
https://www.aomori-itc.or.jp/_files/00233682/kikurage_tebiki_4.pdf

全国食用きのこ種菌協会「品種登録」
https://www.zenkinkyo.jp/reg/index.html

森産業株式会社「家庭で簡単!キクラゲ菌床栽培の方法」(お風呂場・野外での栽培方法)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/drmori1/kinsyo_kikurage.html

(株)朝日学研シンクエスト キッズネット「自由研究プロジェクト」
https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/


※本記事は、これらの情報を踏まえつつ、筆者自身のベランダ・室内栽培での実践経験をもとに構成しています。


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