しそ(大葉)の育て方|香りと風味をベランダで楽しもう!

しそ

爽やかな香りとやわらかな葉で親しまれている「しそ(大葉)」。
ベランダや小さなスペースでも育てやすく、薬味や料理のアクセントとしても大活躍!
栽培中に「芽じそ」「大葉」「穂じそ」など、成長段階ごとの収穫が楽しめる便利野菜です。
ここでは、ベランダでしそを元気に育てる方法を、データとともにわかりやすく紹介します。

シソの基本データ

英名/和名Perilla / 紫蘇(シソ)
科・属シソ科・シソ属
原産地東アジア
連作障害有り(1〜2年あける)
病害虫うどんこ病、アブラムシ、ハダニ、アオムシ(蝶の幼虫)
発芽適温(地温)20〜25℃
成育適温(気温)15〜30℃
発芽までの日数5〜10日
収穫まで種から:約1.5〜2ヶ月
苗から:約3〜4週間
土壌酸度(pH)5.5〜6.5
耐寒温度0℃
耐暑温度35℃
種のまき時/植え付け時期種まき:3月下旬〜4月中旬
定植:5月上旬〜中旬
プランターサイズ10号鉢、または60cmプランター(深さ20cm程度・容量10〜12L)
株間約20cm
特徴香り高く薬味に最適。摘芯で長く収穫できる。
栽培ポイント半日陰でも育つ。風通しと水はけを良くし、乾燥しすぎに注意。
トラブルQ&A Q. 葉が縮れる → アブラムシかハダニの可能性。葉裏を確認。
Q. 白い粉がつく → うどんこ病。風通しを改善。
Q. 葉が食べられる → アオムシ。幼虫を取り除く。
目次

おすすめ品種

しそには「青じそ(大葉)」と「赤じそ」があり、一般的に家庭菜園では香りのよい青じそが人気です。

  • 大葉(青じそ):葉が大きく、薬味向き。発芽率も高めで育てやすい。
  • 赤じそ:色素を活かして梅干しやしそジュースに。葉はやや硬め。

苗選びでは、茎が太く、葉にツヤがあるものが健康的です。

ワンポイント解説|「青じそ」と「大葉」の違いは

・じつは「青じそ」と「大葉」は同じ植物を指します。・

・「青じそ」は植物の名前、「大葉」は販売名や料理での呼び方です。

・青じそは、栽培中に「芽じそ」「大葉」「穂じそ」など、成長段階ごとの収穫が楽しめます!

この記事では、初心者にも分かりやすく、中級者にも役立つようなポイントを整理して紹介します。

特長

  • 生長が早く、定期的な収穫が可能
  • ベランダの半日陰でも栽培できる
  • 成長段階ごとに複数の楽しみ方がある(芽じそ・大葉・穂じそ)

植えつけ時期と方法

種から育てる場合

  • 種まき適期:4月中旬〜5月中旬
  • 好光性種子のため、覆土はごく薄く
  • 発芽までの間は日陰で湿度を保つ(新聞紙などでカバー)

本葉3〜4枚で間引きし、1本立ちにします。

前作より 落としたタネが自然発芽した
間引き前の芽じその様子(袋栽培)

苗から育てる場合(初心者向け)

  • 購入時期:5月上旬〜6月
  • 植えつけは曇りの日か夕方に行う
  • 株間は20〜25cm程度

根鉢を崩さず、たっぷりと水を与えて定植します。

おすすめプランター

  • 深さ20cm以上、幅30cm以上が目安
  • 標準:10号鉢 or 60cmプランター(10〜12L)
  • 底に鉢底石を敷き、野菜用培養土を使用

私は袋栽培や8号スリット鉢で育てることもあります。

※風通しと水はけのよい場所が理想です。


育て方のポイント(支柱・仕立てなど)

しそは草丈が高くなりすぎると風で倒れることがあります。
必要に応じて細い支柱を添えてください。

  • 草丈15〜20cmで摘心(脇芽の発生を促進)
  • 適度な間引きと葉の収穫で、株全体をコンパクトに保つ
  • トウ立ち注意!:花芽(穂じそ)が出たら早めに摘むと葉の収穫期間が延びます

摘心とは|収穫量を増やす大切な作業

・草丈が成長してきたら、主茎の先端をカットします。

・摘心することで、株は脇芽(わきめ)を伸ばし始めます。

・この作業を繰り返すと、収穫できる葉の枚数もどんどん増えていきます。

摘心(てきしん)のやり方と効果

摘心とは、茎の先端をカットして枝分かれを促す作業です。
しそは摘心を行うことで、脇芽が伸びて枝数が増え、収穫できる葉の量が格段に増えます

摘心のタイミング

  • 草丈が15〜20cm程度になったら行います。
  • 本葉が6〜8枚程度ついてきた頃が目安です。

摘心の方法

  • 清潔なハサミで、茎の先端を1〜2cmカットします。
  • 切り口のすぐ下から、左右に脇芽が出てきます。

摘心の効果

  • 1本→2本→4本→8本…と倍々で増加し(すっかり忘れていますが、数学的には指数関数的に(^^;)枝が増えていく仕組みで、葉の数が増加します。
  • こうして定期的に摘心を行うことで、収穫期間も長く保てるのがしその魅力です。

※脇芽が伸びてきたら、それぞれの先端でも同様に摘心を行うことで、さらに枝数を増やすことができます。

追肥のタイミングと方法

  • 定植から2週間後を目安に液肥を与える(液体肥料の説明書通りに)
  • 置き肥を使う場合は月1回程度
  • 肥料過多は葉が硬くなる原因になるため、控えめを意識

収穫時期とコツ

  • 苗から育てた場合、植え付けから3〜4週間で収穫可能
  • 花芽が出ると葉が硬くなるため、早めに摘み取りましょう
  • 積まないで穂瑞(穂じそ)としてもの利用もできます。

撤収の目安

  • 収穫終了は9月下旬〜10月頃
  • 葉が硬くなり、病害虫が増えてきたタイミングで撤収
  • 来年も育てたい場合は花を咲かせてぜひタネを採種してみましょう◎

よくあるQ&A

栽培中におこるよくある質問にお答えしました。

葉が硬くなった気がする?

肥料が多すぎる 。水不足の可能性。日照時間も確認。

赤紫蘇が赤くならない

日当たりが強すぎる場合が多いです。遮光ネット・寒冷紗などで対策しましょう。

虫がつく

アブラムシ・ハダニがつくことも。
数が少ないうちは、手で取り除いたり、粘着テープでくっつけたり、水で洗い流したりします。
大量発生した場合は、食品成分由来の殺虫剤など、比較的安全なものから試してみましょう。
肥料が多すぎると害虫が発生しやすくなります。

まとめ

しそは小さなスペースでも育てられて、家庭菜園初心者の強い味方!
こまめな摘心と水やりを心がければ、夏の間ずっと香り高い葉を楽しめます。
収穫した葉は薬味だけでなく、しそジュースや天ぷらなどにも活用して、
香りのあるベランダライフをぜひ満喫してください。

収穫した芽じそ
春をつげる旬のお料理 若竹煮 に芽じそをのせて

月別作業表

主な作業
3月 プランター・土の準備
4月 種まき開始(中旬以降)
5月 苗の植えつけ/間引き/摘心開始
6月 追肥スタート・収穫開始
7月 収穫継続/花芽の摘み取り
8月 摘心・追肥・収穫
9月 花が咲く→穂じその収穫も可
10月 撤収/採種するなら放置してタネを採る
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